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建設業許可の承継とは?基本の考え方と事業承継の注意点

2026 4/26
事業承継
建設業許可の承継とは?基本の考え方と事業承継の注意点|Kanade行政書士事務所

建設業を営む方が事業承継や廃業を考えるとき、建設業許可をどう扱うかは重要な問題です。許可の承継を正しく行わないと、工事の受注ができなくなる期間が生じたり、取引先や発注者との関係に影響したりします。

この記事では、建設業許可の承継の仕組みと手続きの流れを解説します。

目次

建設業許可とは

建設業許可とはの図解

建設業許可とは、500万円以上(建築一式は1,500万円以上)の建設工事を請け負うために必要な国・都道府県知事の許可です。許可を受けるには、経営業務の管理責任者・営業所技術者等(専任技術者)・財産要件などを満たす必要があります。

建設業許可の承継で気をつけたい実務ポイント

建設業許可の承継では、事業形態によって手続きが大きく異なります。個人事業の場合は原則として新規取得、法人の場合は合併・分割・事業譲渡の手続きに応じた申請が必要です。2020年10月の法改正により、事業譲渡・合併・分割時の事前認可制度が新設され、承継の柔軟性が高まりました。

承継を検討する際は、次の点を事前に確認しておくことが重要です。

  • 経営業務の管理責任者の要件を満たす人材
  • 専任技術者の確保
  • 財産的基礎(自己資本・資格・許可要件)
  • 欠格要件に該当しないこと
  • 営業所の状況

2020年の法改正で変わったこと

改正建設業法(2020年10月施行)により、建設業許可の承継制度が創設されました。

ケース 改正前 改正後
個人事業主の死亡 廃業・相続人が再申請 相続人が承継可能(30日以内に届出)
法人の合併 消滅会社の許可は失効 存続会社・新設会社が承継可能
会社分割 許可は引き継げない 承継会社が承継可能
事業譲渡 譲受人は再申請 一定条件下で承継可能

承継のための要件

建設業許可承継の要件図

承継を受ける側(後継者・承継法人)が、建設業許可の各要件を満たしていることが前提です。

  • 経営業務の管理責任者:建設業の経営経験5年以上など
  • 営業所技術者等(専任技術者):資格保有者または実務経験者
  • 財産的基礎:自己資本500万円以上など
  • 誠実性・欠格要件:法令違反がないこと

承継のための主な要件と確認ポイント

建設業許可の承継(事業譲渡・合併・会社分割)が認められるためには、承継後も許可の維持に必要な3つの要件を満たし続けることが求められます。それぞれの詳細チェックリストを以下に示します。

① 経営業務管理責任者(経管)

  • 建設業に関し5年以上の経営経験(代表取締役・取締役・個人事業主など)があること
  • 常勤であること(他社との兼務不可・健康保険で確認)
  • 後継者候補が経管要件を満たすか、事前に確認しておく
  • 要件を満たす人物がいない場合は承継前に計画的に経験を積む必要がある

② 営業所技術者等(専任技術者)

  • 許可業種ごとに所定の国家資格(一級・二級施工管理技士等)を有するか
  • または、10年以上の当該業種の実務経験があること
  • 常勤であること(複数業種にわたる場合は各業種に配置)
  • 後継者または承継先に適格な専技がいることを確認する

③ 財産的基礎

  • 一般建設業:自己資本500万円以上、または500万円以上の資金調達能力
  • 特定建設業:資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上(決算書で確認)
  • 承継後の決算書で基準を満たすか事前にシミュレーションする

手続きの流れ(個人事業主の相続の場合)

建設業許可承継手続きの流れ図
  1. 被相続人の死亡後30日以内に届出:許可行政庁(都道府県または地方整備局)に届け出る
  2. 承継の認可申請:相続人が要件を満たすことを確認・申請
  3. 認可後に許可承継:許可番号はそのまま引き継ぐことが可能

栃木県での申請先と手続きの流れ

建設業許可の承継手続きは、許可の区分(知事許可か大臣許可か)によって申請先が異なります。栃木県内のみで営業する場合は栃木県知事許可となります。

申請先
栃木県庁 県土整備部 監理課 建設業担当
〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20 / TEL:028-623-2390
受付時間:平日8:30〜17:15

手続きの流れ

  1. 事前相談(申請内容・要件の確認)
  2. 必要書類の収集・整備(承継認可申請書、役員の経歴書、財務諸表等)
  3. 申請書の提出(事業譲渡・合併・分割の効力発生日の約2か月前まで)
  4. 審査・認可(標準処理期間:33日から45日程度)
  5. 認可後に承継の効力発生・許可番号の引き継ぎ

行政書士に依頼するメリット
建設業許可の承継申請は書類が多岐にわたり、要件の判断が複雑です。特に経管・専技の要件確認には多くの裏付け書類が必要です。行政書士に依頼することで、①要件の事前確認、②必要書類の収集代行、③申請書類の作成・提出代行を一括サポートしてもらえます。Kanade行政書士事務所では建設業許可の新規・更新・承継手続きに対応しています。

事業承継を計画的に進めるために

建設業許可の承継は、後継者の要件確認が最重要です。後継者が要件を満たしていない場合は時間をかけた準備が必要になります。

  • 後継者に実務経験を積ませる
  • 資格取得を支援する
  • 有資格者の採用を検討する
  • 財産要件をクリアできるよう財務改善

まとめ

建設業許可承継まとめ図

建設業許可の承継手続きは、通常の許可申請と異なる書類・手順が必要です。行政書士に依頼することで次のメリットがあります。

① 要件の事前確認ができる:後継者が承継の要件(経営業務管理責任者・営業所技術者等(専任技術者)・財産的基礎)を満たしているかを事前に確認します。要件を満たしていない場合は、満たすための対策(有資格者の雇用・経験証明書の準備など)も一緒に検討します。

② 期限管理を任せられる:個人事業主が亡くなった場合の相続届出は30日以内という短い期限があります。悲しみの中でこの期限を管理するのは家族にとって大きな負担です。行政書士に依頼することで期限管理を安心して任せられます。

③ 栃木県庁への申請を代行できる:栃木県知事許可の場合、栃木県庁建設政策課への申請が必要です。書類の準備から提出まで行政書士が代行します。

Kanade行政書士事務所では、建設業許可の承継・更新・新規申請をサポートしています。事業承継をお考えの方は早めのご相談をお勧めします。

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よくある質問
建設業許可は相続・事業承継でそのまま引き継げますか?
2020年の改正建設業法により、個人事業主が亡くなった場合の相続、法人の合併・会社分割・事業譲渡の際に建設業許可を引き継ぐ「承継」の手続きができるようになりました。以前は廃業・再申請が必要でしたが、許可番号も引き継ぐことが可能になっています。
建設業許可の承継手続きの期限はありますか?
個人事業主が死亡した場合、相続人は30日以内に許可行政庁に届け出る必要があります。届け出ることで、被相続人の死亡後30日以内は相続人が許可業者とみなされ事業継続が可能です。
後継者が建設業許可の要件を満たしていない場合はどうなりますか?
建設業許可には経営業務の管理責任者・営業所技術者等(専任技術者)などの要件があります。後継者がこれらの要件を満たしていない場合は承継できません。事前に後継者の要件確認と、満たしていない場合の対策(経験を積む・有資格者を採用するなど)が必要です。

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この記事を書いた人

入江 紀子 入江 紀子 行政書士

相続・遺言・終活を専門に、栃木・宇都宮を中心に活動しています。「難しい言葉はできるだけ使わない」「急がない、急かさない」「ご家族の納得を一番にする」を大切に、あなたとご家族に寄り添うサポートを心がけています。
「こんなこと聞いていいのかな」と思うような些細なことでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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