栃木県の公証役場ガイド|遺言・任意後見・死後事務の手続き窓口

栃木県の公証役場ガイド|遺言・任意後見・死後事務の手続き窓口

2026年4月10日

遺言書(公正証書遺言)・任意後見契約・死後事務委任契約など、生前対策の多くは公証役場での手続きが必要です。「公証役場ってどこにあるの?」「何を準備すればいいの?」という疑問にお答えします。

公証役場とは

公証役場は、法務大臣に任命された公証人が公文書(公正証書)を作成する機関です。遺言・契約・認証など、法的効力の高い書類を作成できます。公正証書は偽造が難しく、紛争予防の効果が高いのが特徴です。

栃木県内の公証役場一覧

公証役場 住所 電話
宇都宮公証センター 〒320-0811 宇都宮市大通り4-1-18 宇都宮大同生命ビル7階 028-622-9876 / 028-624-1100
大田原公証役場 〒324-0041 大田原市本町1-2714 0287-23-0666
小山公証役場 〒323-0807 小山市城東1-6-36 小山商工会議所会館3F 0285-24-4599
足利公証役場 〒326-0814 足利市通3-2589 足利織物会館3F 0284-21-6822

宇都宮市・宇都宮市近郊の方は、宇都宮公証センターが最寄りとなります。

公証役場でできる主な手続き

手続き 概要
公正証書遺言の作成 遺言書を公正証書として作成。偽造・紛失のリスクなし。原本は公証役場が保管。
任意後見契約の締結 将来の財産管理・身上保護の委任契約を公正証書で作成。法務局に登記される。
死後事務委任契約の締結 死後の各種手続きを委任する契約を公正証書で作成。
財産管理委任契約 判断能力があるうちから財産管理を委任する契約。

公証役場での手続きの流れ(公正証書遺言の場合)

公証役場での遺言書作成手続きフロー図
  1. 内容の決定:誰に何を渡すかを決める(行政書士が原案作成をサポート)
  2. 公証役場への事前連絡・予約:公証人と内容を確認・調整
  3. 必要書類の準備:戸籍謄本・印鑑証明・証人2名の手配など
  4. 公証役場で署名・押印:公証人・証人2名の立会いのもと作成
  5. 原本の保管・正本の受け取り:原本は公証役場保管、正本は依頼者へ

公証役場の手数料の目安

公証役場の遺言書作成手数料一覧表
手続き 手数料目安
公正証書遺言 財産額・条項数により異なる(目安:2〜5万円程度)
任意後見契約 約1万1,000円(基本額)+登記嘱託手数料1,400円
死後事務委任契約 約1万1,000円〜(内容により変動)

証人の選び方と注意点

公証役場での証人の役割と手配方法の図

公正証書遺言の作成には、証人2名の立会いが必要です。証人になれない人・なるべきでない人を事前に確認しておきましょう。

区分 対象
証人になれない人(欠格者) 未成年者/推定相続人(配偶者・子など)/受遺者(遺言で財産をもらう人)とその配偶者・直系血族/公証人の配偶者・直系血族・兄弟姉妹・書記・使用人
なるべき避けたい人 遺言内容に利害関係のある人・遺言者と親しすぎる人(遺言の独立性への疑念が生じる場合がある)
適した証人 成年の第三者(友人・知人)、または行政書士・司法書士などの専門家

証人を自分で用意するのが難しい場合、公証役場に相談すると紹介してもらえる場合があります。また、手続きに関わった行政書士が証人を務めることもできます。

公正証書遺言の検索システム

公正証書遺言は全国の公証役場のネットワークで管理されており、「遺言検索システム」を使って相続人等が検索・照会することができます。

項目 内容
利用できる人 遺言者の死亡後、相続人・受遺者・遺言執行者など
申請先 全国どこの公証役場でも可(宇都宮公証センターでも対応)
必要書類 被相続人の死亡確認書類(除籍謄本等)・申請者の本人確認書類・申請者が相続人であることがわかる戸籍謄本
費用 無料

「遺言書があるかどうかわからない」という場合も、このシステムで1989年(平成元年)以降に作成された公正証書遺言であれば確認できます。自筆証書遺言は対象外です。

出張公証の費用と手続き

病気・高齢・障害などで公証役場に出向くことが難しい場合、公証人が病院・施設・自宅に出張して公正証書を作成する「出張公証」の制度があります。

項目 内容
手数料の割増 通常の手数料に加え、基本手数料の50%が加算される
日当・交通費 公証人の日当(約1〜2万円)+交通費が別途かかる
事前確認 意思能力(遺言能力)の確認が必要。認知症が進んでいる場合は作成できないことがある
予約 事前に公証役場へ連絡・日程調整が必要

意思能力に不安がある場合は早めの対応が重要です。「まだ大丈夫」と思っているうちに手続きを進めることをおすすめします。

宇都宮公証センターへの予約・持ち物

宇都宮公証センター(TEL:028-622-9876 / 028-624-1100)は予約制です。初回相談の際に遺言の概要を伝え、公証人と内容を調整します。

公正証書遺言作成時の主な持ち物

  • 遺言者の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
  • 遺言者の実印
  • 相続人の戸籍謄本(続柄確認のため)
  • 財産に関する資料(通帳・登記事項証明書・固定資産評価証明書など)
  • 受遺者(相続人以外に遺贈する場合)の住民票
  • 証人2名の氏名・住所・生年月日・職業のメモ

事前に行政書士と内容を整理してから予約すると、公証役場とのやり取りがスムーズになります。原案の作成・必要書類の確認・証人の手配など、トータルでサポートを受けることができます。

2025年10月〜 公正証書遺言のデジタル化

2025年10月公正証書遺言デジタル化の変更点図

2025年10月1日より、公正証書遺言のオンライン作成が正式に可能になりました。従来は遺言者・公証人・証人2名が公証役場に集まることが必須でしたが、新制度ではWeb会議システムを利用したリモート方式での手続きができます。

項目 従来の方式 2025年〜の新方式
場所 全員が公証役場へ出頭 それぞれ別の場所からオンライン参加
遺言原本 紙(公証役場が保管) 電子データ(PDF形式)として作成・保管
証人の参加 同席必須 遠隔地からの参加が可能
外出困難な方 出張公証が必要(割増手数料あり) 自宅からオンラインで対応可能

主なメリット

  • 外出が難しい高齢者・入院中の方でも公証役場への出向なしに手続き可能
  • 遠方に住む家族や証人の日程調整がしやすくなる
  • 電子データでの保管により、火災・紛失などの物理的リスクが軽減される
  • 相続手続き時のデータ照会もスムーズになる

⚠️ 注意点:手続きの形式がオンラインになっても、遺言の内容が法律に適合していなければ無効となる可能性があります。遺留分への配慮・相続人間のバランス・税務面の検討など、内容の精査は引き続き重要です。オンライン化で手軽になった一方、内容面での専門家への相談をおすすめします。

事前に行政書士に相談するメリット

公証役場での手続きは予約制で、事前に内容を整理してから臨む必要があります。行政書士に相談することで、公正証書の原案作成・公証人との事前調整・必要書類の収集をスムーズに進めることができます。

なお、公証役場への出張(出張公証)も可能で、入院中・施設入居中の方でも対応できる場合があります。

まずは初回60分の無料相談をご利用ください。宇都宮市内・栃木県内の方はご自宅へお伺いすることも可能です。

よくある質問
公証役場に行くときに証人は自分で用意する必要がありますか?
公正証書遺言には証人2名の立会いが必要です。自分で用意することもできますが、相続人や受遺者(遺言で財産をもらう人)はなれません。行政書士が証人を手配することも可能ですので、ご相談ください。
公正証書遺言は後から変更できますか?
はい、変更できます。後から新しい公正証書遺言を作成することで前の遺言を撤回・変更することができます。自筆証書遺言による撤回も可能です。判断能力があるうちであれば、何度でも変更できます。
入院中・施設入居中でも公正証書を作れますか?
公証人が病院や施設に出張する「出張公証」の制度があります。手数料は通常より割増になりますが、外出が難しい方でも公正証書の作成が可能です。事前に公証役場にご相談ください。

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この記事を書いた人

特定行政書士 入江 紀子

栃木県・宇都宮市に拠点を置く相続・遺言・終活専門の行政書士事務所。難しい法律を分かりやすく伝えることを大切に、地域の方々の「想い」を形にするお手伝いをしています。