遺言書とは?書き方と基本を宇都宮市の女性行政書士がやさしく解説

遺言書とは?書き方と基本を宇都宮市の女性行政書士がやさしく解説

2023年4月15日
遺言書とは、相続財産(遺産)について、本人(遺言者)の希望(遺言)を書いた書面です。具体的に、自分の財産を誰にどのように相続させたいのか、最終的な意思を伝える手段となります。 これまで育んできた財産を、どのように管理し、そして整理しながら相続につなげるか、今後の方向をはっきりさせる意味でも遺言書は有効です。 また、遺言書を作成しておくと、相続手続きの際の不要なトラブルを防ぐことができます。  

遺言書の特徴

遺言書を作成する5つのメリットの図解
遺言書を作成することは、相続を争続にしないために有効なほか、次のような点も挙げられます。 ・自分の想いが尊重される ・遺産分割協議を省くことができる ・相続争いを防ぐことができる ・財産の相続人を指定できる ・残された人たちの負担を軽減させることができる 

遺言書が作成できる人

自筆証書遺言と公正証書遺言の比較表
遺言書は、原則15歳以上であれば作成できます。また、遺言の撤回・変更も自由にできます。ただし、遺言能力を有していない場合は無効となるため、心身の状態がいい時に作成する必要があります。

 遺言書の種類

遺言書の作成手順4ステップのフロー図
   民法では、普通方式の遺言として、大きく分けて3種類あります。 ・自筆証書遺言 ・公正証書遺言 ・秘密証書遺言 こちらでは一般的な「自筆証書遺言」「公正証書遺言」について触れています。

自筆証書遺言

被相続人が、自分で全文を自筆で作成する遺言書です。作成に費用がかからず、好きな時に好きな場所で作成できるというメリットがあります。ただし、法的に有効となるためには、以下の要件を満たす必要があります。 ・全文を自筆で作成する ・日付を記載する ・署名する ・押印する

公正証書遺言

公証役場で公証人によって作成される遺言書です。公証人が遺言書の内容をチェックし、作成するため安心です。また法的に有効となる確率が高いというメリットがあります。ただし公証人に支払う手数料がかかります。 表にまとめると次のようになります。
自筆証書遺言 公正証書遺言
作成方法 遺言者本人が全文・日付・氏名を自書および捺印 遺言者が公証人に遺言の内容を口述する 公証人が書面にする*
保管方法 自宅で保管 または法務局に預ける* 原本は公証役場で保管
家庭裁判所の検認 必要 (法務局に預けた場合は不要) 不要
メリット いつでもどこでも書ける 費用を抑えることができる 法務局の保管サービスを利用できる 専門家が作成するので安心 紛失・改ざんの心配がない 検認手続きが不要なため、相続手続きがスムーズ
デメリット 無効になる可能性がある 見つけられない場合がある 原則、検認手続きが必要 費用がかかる 証人2名が必要 手間がかかる
各手数料 *法務局の保管制度手数料 遺言書1通につき3,900円 *公証人手数料 例)1,000~3,000万円 約23,000円 資産1億円未満 11,000円加算 その他、相続人数、内容により加算あり

遺言書の作成手順

法的に効力のある遺言書の内容一覧図
  遺言書を作成する際には、次の手順で行うとスムーズです。

財産を把握する(財産調査)

まず、自分の財産を把握する必要があります。財産には、現金や不動産、預貯金、株式、保険金などがあります。

相続人を把握する(相続人調査)

推定相続人を把握します。誰にどの財産をどのように相続させるかは自由に決めることができます。 ただし、遺留分には配慮が必要です。遺留分とは、法で保障されてた、配偶者や子、親が受け取れる最低限度の相続分のことを言います。

遺言書を作成する

財産と相続人の把握ができたら、遺言書を作成します。自筆証書遺言と公正証書遺言では、作成の方法や作成場所が異なります。それぞれの遺言方法には、メリット、デメリットがありますので、ご自身に合った方法を選びましょう。

遺言書を保管する

遺言書を作成したら、紛失しないように保管しておきます。こちらも、遺言書の種類により、保管方法が異なります。 ・自筆証書遺言 自宅で保管する または、法務局の保管制度を利用する ・公正証書遺言 原本は公証役場で保管される 遺言書は、相続手続きの際に必要となるため、相続人に遺言の有無や保管場所などを伝えておきましょう。

遺言書の注意点

遺言書作成時の注意点チェックリスト
自由にご自身の想いを残すことができる遺言書ですが、法的に効力のある遺言の内容は限られています。それに反する遺言書は無効となりますので、注意が必要です。 法的に効力のある遺言の内容 身分に関すること 婚外子の認知 未成年の後見人の指定など ・財産の処分に関すること 相続人以外への遺贈や寄付 信託などの財産の処分についてなど ・争続に関すること 相続分の指定とその委託 遺産分割方法とその委託 遺言執行者の指定とその委託 祭祀承継者の指定など なお、婚姻や養子縁組に関する内容や夫婦連名による共同遺言は無効となります。

まとめ

  いかがですか?今回は遺言書の書き方や遺言書の基本について触れていきました。 遺言書は、作成する遺言書の種類により、作成方法や保管場所などは異なりますが、ご自身の想いを大切な方へと引き継ぐための準備に代わりはありません。 また、遺言書を作ることは、自分自身の心の整理にも繋がります。これからの時間を、より豊かに過ごすためにも、遺言書について一度考えてみませんか? ▶関連記事 【参考】 法務省自筆証書保管制度 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html 日本公証人連合会 https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow12

よくある質問

遺言書はいつ書くべきですか?

健康なうちに作成することをおすすめします。認知症などで判断能力が低下してからでは作成が難しくなります。「まだ早い」と思わず、気持ちが固まったタイミングで準備を始めましょう。

遺言書がなければどうなりますか?

法定相続分(民法で定められた割合)に従って相続されます。誰にどの財産を残すかを自分で決めたい場合や、法定相続人以外に財産を渡したい場合は遺言書が必要です。

遺言書は自分で書けますか?

自筆証書遺言であれば自分で作成できます。ただし日付・署名・押印など形式の要件があり、不備があると無効になります。不安な場合は専門家に確認してもらうことをおすすめします。

この記事を監修した行政書士に相談する

「遺言書とは?書き方と基本を宇都宮市の女性行政書士がやさしく解説」についてご不明な点はありませんか?

初回60分無料。宇都宮市・栃木県を中心に、オンライン相談も対応。

無料相談を予約する →
👩‍💼

この記事を書いた人

特定行政書士 入江 紀子

栃木県・宇都宮市に拠点を置く相続・遺言・終活専門の行政書士事務所。難しい法律を分かりやすく伝えることを大切に、地域の方々の「想い」を形にするお手伝いをしています。